AI開発で世界をリードするOpenAIが、次の時代のAIモデル「GPT-5.6」シリーズの限定公開を始めました。これは、選ばれた一部の企業やパートナーに先行して試してもらうためのもので、数週間後には私たち一般のユーザーも使えるようになる予定です。
新しいAIモデル「GPT-5.6」の3つの顔 🤖
今回の「GPT-5.6」シリーズには、目的に応じて使い分けられる3つのタイプがあります。
- Sol(ソル):最も高性能な「主力モデル」。難しい専門的な作業や、複雑な判断が必要な場面で力を発揮します。
- Terra(テラ):日常のさまざまな業務にバランス良く対応できる「万能モデル」。多くの人が普段使いしやすいように作られています。
- Luna(ルナ):処理が「速くて安い」のが特徴のモデル。手軽にAIを使いたい時や、大量の作業を効率よくこなしたい時に便利です。
これらのモデルは、最初はAPI(他のシステムとAIをつなぐ仕組み)やCodex(プログラム開発を助けるAI)を通じて提供され、その後ChatGPTなどでも使えるようになります。
AIの「思考力」をさらに強化!「Maxモード」と「Ultraモード」🧠
GPT-5.6シリーズの大きな進化の一つは、AIがより高度な「思考」ができるようになった点です。
- Max(マックス)モード:AIに「じっくり考える時間」を与えることで、より深く、正確な答えを導き出す機能です。
- Ultra(ウルトラ)モード:非常に複雑な問題を、小さなAI(サブエージェント)に分担させて、素早く解決する仕組みです。
これらの機能によって、AIは以下のような分野でこれまで以上に役立つようになります。
- プログラムの作成や修正
- 科学的な研究や分析
- インターネット上の安全を守るサイバーセキュリティ対策
実際にどれくらい賢くなった?最新のテスト結果 📊
OpenAIは、新しいGPT-5.6シリーズがどれほど優れているかを測るため、いくつかの専門的なテストを行いました。
- 複雑な作業の自動化テスト「Terminal-Bench 2.1」
- 「Sol」の「Ultraモード」が、他の最先端AI「Claude Mythos 5」を大きく上回り、91.9%という高い成功率を記録しました。これは、AIが複数の手順を踏んで複雑な指示をこなす能力が非常に高いことを示しています。
- 遺伝子研究の分析テスト「GeneBench v1」
- これまでの「GPT-5.5」よりも少ない情報量(トークン数)で、より良い分析結果を出せるようになりました。
- サイバーセキュリティ対策のテスト「ExploitBench」
- 他社のAI「Mythos Preview」と同じくらい良い結果を、わずか3分の1の情報量で達成。効率が大幅に向上しています。
- サイバー攻撃への対応力テスト「ExploitGym」
- カリフォルニア大学バークレー校の研究者と共同開発したこのテストでも、GPT-5.6の全モデルが、問題を解決するための「推論能力」が大きく向上し、サイバー攻撃への対応力が上がったことが確認されています。
性能アップと同時に、もっと使いやすく、安く!💰✨
GPT-5.6シリーズは、賢くなっただけでなく、利用料金も抑えられ、使い勝手も良くなっています。
- 利用料金(100万トークンあたり)
- Sol:入力5ドル、出力30ドル
- Terra:入力2.50ドル、出力15ドル
- Luna:入力1ドル、出力6ドル
- 賢い「キャッシュ機能」の導入
- AIが一度使った情報や処理結果を「キャッシュ」として覚えておくことで、同じような処理を求められた際に、より素早く、効率的に応答できるようになりました。これにより、無駄な計算が減り、応答速度も上がります。
- 特に「GPT-5.6」以降のモデルでは、キャッシュの利用が割引されるため、繰り返し使うほどお得になります。
さらに、OpenAIは7月には米Cerebrasという会社の設備を使って「Sol」の高速版を提供すると発表しました。これは、1秒間に750もの情報単位(トークン)を処理できる非常に速いバージョンで、最初は一部の顧客から利用が始まる予定です。
OpenAIは、今回の限定公開を通じて、AIの安全性と性能をしっかり確認しながら、今後さらに多くの人がこの新しいAIを使えるようにしていく方針です。
出典:OpenAI